ゆっくりしたい日曜日

10:00

publish:シゴタノ!:知的生産の技術書016~018『Scrapbox情報整理術』『「超」メモ革命』『Obsidian活用術』 | シゴタノ!

研究ノートについての研究:

今考えているテーマは、結局のところ、自分のライティングフローをどう確立させるのか、という問題に包括されるのだろう。

ライティングフローを確立する一年 - 倉下忠憲の発想工房

メモをツール的にどう扱うかという以上に、どのように「執筆」につなげていくのか、という指針の方が大きな問題であるし、解決しなければいけない問題である。

メモをツール的に育てていけば、それが本の原稿になる、という仮定をおけるならば、今の視点でもよいかもしれないが、どうにもそんな簡単な話ではないように思う。

もう少し大きな視点と、他の作業との絡み合いで思考する必要がある。

以下ののらてつさんのツールもたいへん刺激的だ。

のらてつさんはTwitterを使っています 「ツールの力で劇的に勉強が捗るようになった。さくさく進んだのはノートの取り方が根本的に変わったからでもあるかもしれない。 https://t.co/64vdnqUHzl」 / Twitter

が、自分のツールを作る前にやはり、どのようなプロセス・フローを用いるのかを決めないと、ツールの実装もおぼつかない。いかにして、「執筆」に向けた研究ノートを作っていくのか。

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現状ある研究ノートを、毎日少しずつ書いていき、それが一定のボリュームになったところで、全体を読み返し、そこからいくつか共通する話題を抜き出して、一つの大きなアウトプットする、という点はある。PoICの方式だ。

再生産する - PoIC

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今、上のように過去の文章を読み返し、考えを進めようとしているプロセスが駆動している。このようなプロセスをどう取り込むか。

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PoICでは「データマイニング」がメタファーとして持ち出されている。それでいいのか、それ以外の手法はないのか。

ドックからカードを選り抜き(select)、それに解釈を加え(interpretation)、新しい知恵・知識・成果を再生産します。

「解釈」とは何だろうか。

プロジェクトを遂行する上で、トップダウン(上から下へ、演繹的)と、ボトムアップ(下から上へ、帰納的)の二つの進め方があります。この違いは、最初に目標(上の図のピラミッドの形)が具体的に分かっているかどうかです。PoIC では、最初に目標を決めてトップダウンに情報収集することも、また、目標が漠然としているけど取りあえずカードを書いてボトムアップに収集していくこともできます。さらに付け加えるならば、この過程は、上から下へ・下から上へでつながっており、一周のサイクルになっているので、実はどこから始めても同じなのです。

PoICはTD,BUの共に対応している。しかし、本当にどこから始めても同じになるのだろうか。

私たちが PoIC で目指すのは、私たち自身の考えや、身のまわりの出来事の背後に隠れた「パターン」を見つけ出すことです。

自分にとっての「企画案」とは何を意味するのか。どんな役割を持つのか。

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つまり、今の懸念事項は、研究ノートに断片的なものを書きつけていき、それを後から見返してまとまりを生み出す、という純ボトムアップ的なやり方が成立するにせよ、そうしたやり方で書かれる本が、自分の仕事として望ましいかどうか、という点なのだろう。トップダウンとボトムアップのどちらから始めても結局は同じになる、というのならば、その点は心配する必要がないが、そうでないならば不安材料になる。

たとえば、ある規模や方向性を持った企画案がトップダウンからしか生まれないとして、しかもそうした仕事を自分が欲しているとしたら、純粋に時系列に思いつくことを書き留めていくだけでは十分ではないだろう。もっと明確に、自分の仕事を意識してアイデアを発展させていく必要がある。

たとえば、「知的生産の基礎を完成させる」とか「知的生産のエッセンスを楽しむエッセイを書く」とか、そういったことだ。「読む、書く、考えるのトライアングルを肉付けする」といったことでもいい。で、これらのコンセプトは、どれも私にとって一定の興味を惹くものだが、内容的な重複が当然のように出てくる。その処理が、この手の話では難しいわけだ。

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仮にどちらでも構わない、と仮定するならば、研究ノート方式か、あるいはScrapboxにカードを増やす方式でいいだろう。後から集める際にどうすればいいかは問題があるが、作成日順に振り返ればPoICと同じことができる。しかも、断片的にきちんと情報も残される。

これは一番スマートな解法だろう。

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では、どちらでも構わないことはない、とすればどうだろうか。ある程度のトップダウン(方向づけ)が必要だとしたら。

テーマ用のファイルかアウトラインを作り、そこに着想をあつめ、何ならその段階で文章化していくことが必要だろう。講義ノートを作るようなプロジェクトになるかもしれない。あるいは、日々の小さな執筆。

そのようなプロジェクトは複数個抱えるのは難しいが、メインとは別にサブを一つくらいなら可能な気もする。

しかしそれはそれとして、すでにメルマガなどに書いてある原稿の「書籍化」のプロジェクトもある。それと競合するのではないか、という心配もある。というか、実際あるわけだ。その問題を、上のアプローチではいったんないことにできてしまう、というのが実情だろう。ややこしいことは考えなくて済む、というわけだ。

進めている書籍企画があり、すでに書いたメルマガ原稿などがあり、これらの進捗が日々必要となる。その中で、また新しく本作りになる「素材」をどう生み出し、どう育てていくのか、というのが今考えている問題の真なる姿なのだろう。